●長崎タンメン

2004年3月現在、サンヨー食品から「長崎タンメン」の復刻版が発売されています。復刻版とは言えカップ麺であるため、どこまであの味が再現されているかが気になり、早速食してみました。
感想は・・・ガッカリでした。
(サンヨー食品さん、ごめんなさい・・・)
カップ麺であることもあって、まあ、それなりかな、と、そう期待はしていなかったのですが、袋麺だった頃のあの味とはちょっと異なっていると思います。
特に、エビ。
エビが入ることであの特有のカップヌードル風味になってしまっています。
あとの具もカマボコ、キャベツと甘味の強いものであるため、袋麺のあのキレのある味が損なわれてしまっているようで残念です。  


長崎タンメン(復刻版)
「長崎タンメン」とは昭和39年にサンヨー食品から発売されたインスタントラーメンで発売当時、爆発的なブームとなったそうです。
サンヨー食品と言えば現在は「サッポロ一番」シリーズが有名ですが、長崎タンメンはサッポロ一番よりも前に発売されています。

私はこの長崎タンメンを小学校低学年のころまで食べていた記憶があります。父親がインスタントラーメンを買いに行くと、必ず長崎タンメンだったのです。
その後、サッポロ一番塩らーめんの登場とともに長崎タンメンは消えていきます。
それでもしばらくの間はタンメンも塩らーめんも両方販売されていましたが、徐々に消え行く長崎タンメンを追って2駅向こうのスーパーまで自転車を飛ばしたこともありました。

昭和40年代は高度成長期も終わりに近づき、公害やらオイルショックなども問題化し、人々が健康やゆとりといったものにこだわりはじめた時期だったと思います。
そのような影響を受けてか、学校でも
「インスタントラーメンは身体に悪いので食べないように」
なんて先生が言っていた記憶があります。
しかし、我が家では家業があったのと父子家庭だったこともあり、インスタントラーメンはバリバリに食べまくっていました。
サッポロ一番もそうですが、長崎タンメンにおいても、パッケージには調理例として盛り付け写真がデザインされています。(復刻版のフタにも当時の袋麺のパッケージが印刷されています)
しかし、その調理例のようにして食べることはなく、大抵は、入れてもせいぜい卵、あとはネギを刻んだもの程度でした。
だってインスタントラーメンだもん。
もっと横着して、何も入れずに素のままということもありました。
(このケースの方が圧倒的に多かった・・・)
だから余計にスパイシーでキレのある印象があったのかも知れません。

黄色というより淡く緑がかった半透明のスープにちぢれた麺のあの長崎タンメン、復刻するならば袋麺の復刻を切望します。

[ my opinion ]